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8月 8, 2019

失わない情熱

「体調や天候によっては、最初の一歩を踏み出すのがつらいときもある。けれど、走り終えればいつだって清々しい気持ちになれる」 高瀬無量さんは、ランニングの魅力をそう語る。
しかし、アスリートとなると、楽しさだけではなく結果も求められる。シビアな世界に身を置く高瀬さんが、今も走り続ける理由とは?


トップクラスの選手が集うチームに在籍

日清食品グループの陸上競技部に所属する高瀬無量さんは、幼いころから走ることが大好きだった。

本格的に陸上競技を始めたのは中学時代。シドニーオリンピックで金メダルを獲得した高橋尚子選手に憧れた少年は、その後、名門の山梨学院大学に進学。箱根駅伝にも出場した。

大学卒業後は、実業団の一員として陸上競技を継続。2012年のニューイヤー駅伝では主要区間を走り、チームの優勝に貢献。2016年にはキャプテンに就任し、チームをまとめ上げる存在となった。

「日清食品グループの陸上競技部は、すべてが高水準なチームでした。みな、自分がより速く走るために何をすればいいのかを考え、自主的に練習に取り組んでいました。とくに、ニューイヤー駅伝で優勝したときは、トップ選手が集まるチームにいることを強く実感しましたね」


「佐藤悠基さんが手を差し伸べてくれました」

絶好の環境に身を置いていた高瀬さんだが、2019年1月、転機が訪れる。日清食品グループより陸上競技部の縮小が発表され、佐藤悠基さんと村澤明伸さん以外の12選手に関して、退部が勧告されたのだ。

「チーム縮小の一報を聞いてからは、今後、競技自体を続けるのか続けないのかの選択で悩みました。そこで手を差し伸べてくれたのが、佐藤悠基さんです。『このまま終わったらもったいないよ。自分の練習パートナーという道も考えてくれないか』とおっしゃってくれたことは、感謝してもしきれないくらいです」

佐藤さんの提案を受けた日清食品グループ側も、特例として練習パートナーを認めたため、高瀬さんはチームへの残留が決定した。



背中を押してくれたのは大好きな息子


 むろん、人生の岐路に立たされた高瀬さんは、結論を出すに至るまで大いに悩んだ。

「家族、友人、チームメイトと、さまざまな人に相談しました。妻からは『子どものためにも陸上競技を続けてほしい』と言われたものの、僕には『家族を養うためにやめるべきかもしれない』という思いもあって、すごく葛藤しました」

そこで背中を押してくれたのが、大好きな息子だった。「パパがんばってね」という言葉の添えられたイラストを受け取り、「頑張っている自分の姿を見せたい」という思いが溢れた。

「悠基さんのパートナーとして残ることが決まったときは、終わっていたかもしれない競技人生をもう一度できる、新しい陸上人生が始まったというほどの心境の変化がありました。今は、一日たりとも無駄にしない競技人生を送ろうという気持ちでいます」


ひとりのアスリートとして勝ちたい

 現在は、佐藤さんのパフォーマンスを高めるためにサポートをする日々を送る。ひとりのアスリートとして、佐藤さんとの歴然とした差を感じることもあるそうだが、ハイレベルな練習を通して、一歩でも佐藤さんに近づきたいと思っている。

「一競技者として“勝ちたい”という思いは、今も消えていません。自分が一番になりたいし、一番になった姿を子どもに見せてあげたい。なぜ陸上競技を続けているのかと聞かれたら、『勝つために続けている』と答えます」

今後のアスリートとしての目標は、フルマラソンで2時間10分を切ること。そして、「メダルを取ってほしい」という息子に、特別なメダルをプレゼントすること。

自宅の部屋には今も、あのとき息子からもらったイラストを飾っている。そこに書かれた「パパがんばってね」という文字は、まるで魔法のように自分を元気にしてくれる。







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